子供の口呼吸
前回「口呼吸はやめましょう」とお伝えしたのですが
外来で「うちの子はいつも口が開いているんです。どうしたら閉じられるのでしょうか」とよくいわれます。
今回は自宅でできる簡単なポイントをお話しします。
1)姿勢
姿勢悪くて背中が丸くなると、口が開きやすくなります。
現代の生活では気がつかないうちに姿勢が悪くなりがちです。
仙骨(腰の下の骨)がきちんと立つような座り方が理想です。
椅子であれば、足がブラブラせずにおけるものがよいです。体が安定します。
2)咀嚼(そしゃく)・口周りの運動
最近は食物が昔よりやわらかいものが多いので、現代人は噛む回数がとても少ない状態です。
さらに、ずっと口呼吸で過ごしていたお子さんは、上あごの発育が弱い傾向にあります。
その結果、鼻(副鼻腔も)の発育が悪くなり、鼻で呼吸しづらくなって口呼吸になってしまうのです。
(またあごの発育が弱いので、歯が生える場所が狭くなって歯並びが悪くなります)
ですから、根本的にはまず上あごの発育をうながすようにする必要があります。
まずご自宅でできる簡単なものとして「あいうべ体操」があります。
あいうべ体操は口の周りの筋肉のバランスを整えるのには非常に効果的です。
やり方は
①「あー」 口を全体的に大きく広げる
②「いー」 口を大きく横に広げる
③「うー」 口を前に突き出す
④「べー」 舌を突き出して下に伸ばす
①~④を1日30回(朝昼晩に10回ずつ)が理想的です。
(youtubeなどで動画がたくさんありますのでお探し下さい)
そのほかにも
・よく噛んで食べる(やわらかいものばかりたべない)
・外遊びで体をよく動かす
なども、あごの発育にはとても大切です。
もちろん鼻の状態が悪い場合にはまず鼻の治療をしなければなりません。
治療には個人差がありますし、その子の年齢により対応は変わりますので、気になる方は相談にどうぞ。
樹の里クリニック 軽井沢 耳鼻科